奈良奉行・川路聖謨(かわじとしあきら)は、遊女の投げ込み寺で「つかみ丁半(博打)」を見学していた。幕切りとなり、川路一向は四角い顔の案内人に寺の深部へと誘われた。そこで川路が見た光景とは……。
江戸時代の博打と言えば丁半博打と言われるほど、シンプルなルールで人気だった。進行役の「中盆(なかぼん)」の客の煽りがうまくないと賭けが一向に進まなかったという。壺振りが上半身裸なのはイカサマがないアピールだった。